不覚にも人生初のインフルエンザにかかってしまい、ダウンしているうちに
1月はあっさり終わり、出鼻をくじかれた感じです。本当に流行っている様ですので皆様もご用心を。節分も過ぎ、暦の上では春側に足を踏み入れましたが、まだ寒さは続きそうで
寒さにも冬服にも飽き飽きの今日この頃。
今年初のアジア映画は前向きで元気の出そうなインド映画『クイーン』を予定していましたが思わぬインフルの為見逃してしまいました。塚口サンサン劇場で2月10日からの上映に行けたら良いのですが・・・。で、一転、設定は面白そうだけど暗くて重そうなソル・ギョングの新作『殺人者の記憶法』が2018年初アジア映画となりました。(ちなみに映画としての1本目は『キングスマン:ゴールデン・サークル』でした。)
大好きなソルさんの新作が公開される!と喜んで見てみたら
写真の様な(ロン毛でもっと異様なビジュアルも有り)おじいちゃんかと思う様なビジュアルで『こわっ!!!』。ハンパない役作りっぷりにビビってしまい、二の足踏んでしまいましたが韓国のベストセラーの映画化とのことで、ストーリーはしっかりしてそうですし、元連続殺人犯であり、今はアルツハイマーの記憶障害で日々の記憶が抜け落ちていく現実と闘いながらひっそりと暮らしている主人公が、今現在殺人を繰り返している別の連続殺人鬼と出会い、独自に犯人を追い詰めて行くという奇抜な設定にも惹かれ、見に行ってきました。
初めから最後まで引き込まれ、面白く見られました。韓国映画ならではの容赦ない描写も有りますがまあ想定内。奇をてらった設定だけでごまかさず、それなりに突っ込みどころもあるものの、現実感を持って見られたのは、丁寧な作りと役者の力量かと思いました。ビジュアル的にも設定的にも特異なソル・ギョング演じるビョンスですが見てる内に、こういう人なんだと思えてきてしまう、さすがのソルさん。どんよりした空気に清涼感を出しているビョンスの娘が良かったです。記憶が混乱し変わっていく父に不安を感じながらも優しく見守っている彼女に救われます。そして人のいい警察官を演じるオ・ダルス出演シーンも一服の清涼剤となっておりました。現在進行形の若い連続殺人鬼を演じるのはキム・ナムギル。
何が真実なのか危うい記憶に翻弄される主人公の姿に最近自分の記憶に自信持てなくなることも多々あり、リアルに怖くなってしまいました。
シネマート心斎橋は今後も韓国映画の公開作が待機していますが、この日も予告は『ザ・キング』 『ザ・メイヤー』 『悪女』と、ギラギラと濃い韓国映画3本で本編見る前にすでに息上がり気味でした。