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月光旅社 gekkosugi.exblog.jp

レトロでアジアでシネマな日々


by sugi

『李小龍(ブルース・リー)マイブラザー』

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ブルース・リー没後40年という事で日本公開された本作。
香港では2010年公開と、ちょっと前の作品なんですね。
ジャッキー・チェン映画で、カンフー映画と映画に目覚めた私は
ブルース・リーに関しては世代的にも完全な後追い。
でも『燃えよドラゴン』は大好きな映画だし、
ジャッキーとは明らかに違う、
武術家としての映画に対する姿勢とか、
ストイックでシャープなカンフーアクションは
彼独特のモノでやっぱりスゴイと思うのですが、
そこまでブルース・リーへの思い入れがなくとも
楽しめる青春映画だと思います。
特に40年代50年代の香港の町並みや風俗、生活、雰囲気
レトロなインテリアや美術などが好きな人にとっては
映像的にかなり楽しめる作品だと思います。
逆にヒーロー、スターなブルース・リーの映画と思って見ると
カンフーのシーンもあまり出てこないし
少し拍子抜けなのかもしれません。
私は予告で見た、時代の雰囲気に惹かれて見に行ったクチです。

1940年、広東オペラの人気俳優を父のもとに生まれたブルース。
兄に2人の姉に年の離れた弟がいて、祖母がしきる、
由緒ある大家族の家庭で育ち、古くからの家には
ご先祖をまつった祭壇があり、
ブルースは悪さをするたびに、ひざまずいてご先祖様に
謝らせさせられていました。
たくさんのお手伝いさんで活気のある台所での調理の様子や
父の芸能人仲間が多数集まる旧正月の様子、当時のファッション、
ケンカや女の子に夢中になった学生時代にたむろしていたカフェや
屋台、街の通り、映画スタジオの様子がうまく再現されています。
時代の空気を感じるだけでも十分価値がありました。

その一方、少しブルース・リーの人物像の描き方は薄かったかなと
いうのが正直なところ。
レオン・カーフェイ演じるお父さんの方が存在感はありました。
若い頃、健康的なでキュートなお色気で売ってた
クリスティ・チョンが、久しぶりにお母さん役で出演していて
好演していました。
少しポッチャリ系で可愛いくて好きだったんですよね。

ブルースが生まれてからアメリカに渡る事になる所までが
描かれているのですが、
そこから32歳(若い!)で亡くなるまで10数年。
駆け抜けた人生だったのだなと感慨深かったです。

by sugisugi26 | 2013-08-11 15:52 | 香港映画 | Comments(0)